BIG STAR small world Kongos The Collection Tages Hedwig And The Angry Inch Piper
   
英米ロック/パワーポップ系アーティストによるビッグスターのトリビュート盤。90s末に発売が予定されつつ結局お蔵入りになったモノですが2006年にめでたく発売となりました。全11曲。ジン・ブロッサムズによる#1「back of a car」。個人的に大好きな曲を大好きなバンドが!ロビンの素晴らしい声で原曲よりもダイナミックさが増して最高です。アフガン・ウィッグス#2「nightime」。このバンドのオリジナル作品は未聴ですがこのカヴァーを聞く限り良いバンドなのかなと思う。アコースティック#のイメージのある原曲を素晴らしいギターロック#に仕上げてます。声も好きだ。超名曲#3「ballad of el goodo」を演るのはマシュー・スウィート。この人のカヴァーはいつも間違いない出来上がり。やっぱり声がパワーポップ的なのですごく心地よい。ちなみにスザンヌ・ホフスとのタッグで「back of a car」もカヴァーしてます。ジュリアナ・ハットフィールド#4「don't lie to me」は個人的にベストな1曲。原曲に忠実と言うかイジルところのない爆発力のあるパワーポップ#なので直球でカヴァー。ホント原曲に彼女の声が乗っただけって感じですが女性の声があるだけで一味違うなあ。最高です。アイドル・ワイルズは渋い選曲#5「you get what you deserve」。UKぽい哀愁#をUSパワポバンドの彼等が得意の騒音ギターを絡ませて自分たちのモノにしてます。かなり良い出来(国内盤ではUKアイドル・ワイルドと誤植が合った気がします。sがついたワイルズです)。#6「give me another chance」はライアン・アダムス率いるウィスキータウン。原曲の透明感はないですがライアン・アダムスの存在感が発揮されてウィスキータウンのオリジナルと思ってしまうほどハマってます。個人的にはオリジナルよりも好きかも。さすがだなー。ケリーウィルスの#7「when my baby's beside me」は陽気なカントリーポップな出来。重厚感のあるロック#のオリジナルとはまた違った感じでコレはコレで良い。ティーンエイジファンクラブ#8「jesus christ」は彼等のためにあるような曲。ちょうど『songs from northern britain』の頃に演っているのでオリジナル作品ともリンクした素晴らしい出来。TFCは他にも「femme fatale」やアレックス・チルトン「free again」をオルタナ感をだして名カヴァーに仕立て上げてます。次のポウジーズ#9「what's going ahn」はかなりグッと来ます。どちらかと言うと聴かせ#である原曲をポウジーズ色に染めて素晴らしいパワーポップに仕上げた。ポウジーズは他にも「feel」「daisy glaze」、それにクリス・ベル「i am the cosmos」もカヴァーしてます。相当好きなんだな。ついにはメンバーになってライブを回ったり果ては4th『in space』を出したり・・。超名曲#10「thirteen」はウィルコ。『being there』の頃なのでまさにオルカンな出来栄え。ジェフ・トウィーディーの声が胸を締め付けます◎◎。最後は未発表音源(ライブ音源としては出てます)#11「hot thing」。まさにビッグスターなロックとポップが融合した#。カヴァーされつくした代表曲で名曲の「september gurls」は皆あえて外したのかな?完成から月日が流れたためその間にボートラやらボックスセットなどですでに音源が出回ってしまった感もありますがとにかく参加アーティストが貫禄の面子なのですごく出来の良いトリビュート作品となってます。 1971年のアフリカン・ロッカー、ジョン・コンゴスのソロ作。爽快なグラムロック盤と思いきや・・・。#1「tokoloshe man」はグラムロックコンピ『dynamite!』にも収録の彼の代表曲。アフリカン・ビートを融合させたロック・チューン。声の加工はグラマラスでイイです。ハッピー・マンデーズによってカヴァーされました。#2「jubilee cloud」は打って変ってスタンダードなメロディック#。サビに向けて盛り上がってから音がゴージャスになるのはやっぱグラムロック寄りで◎◎。#3「gold」は卓越した彼のポップセンスが光る美しい#。声も伸びやかですごく良い声だと気がつきます。#4「lift me from the ground」は『parachute』期のプリティ・シングスを彷彿させる#でとても好き。天才的な曲。#5「tomorrow i'll go」。とにかく最初はグラムロックのイメージばかり先行していたのですが#3やこの曲のようなピアノやストリングスを絡めたスロー#を聴くと正統派のポップシンガーなのだと認識が改まる。ホント良い曲だ。#6「try to touch just one」もとってもカッコイイ!メロディはソフトロック的なんだけどリズミカルなギターのビートと途中の歌い上げの展開が気持ちよい。この音作りはちょっとピート・タウンゼントぽいかもしれない。#7「weekend lady」はレイ・デイヴィスの曲をデフォルメしたような曲。それほどキャッチーじゃないけどクセになる曲です。#8「i would have had a good time」はまたもやポップ・シンガー、ジョン・コンゴスの登場。70年代のビルボード・ヒット曲となんら変わらない。#9「come on down jesus」でロッカーの部分が戻ってくる。RCA後期〜アリスタに向けてのキンクス好きはイケますね。本編ラスト#10「he's gonna step on you again」は#1同様グラムロックコンピに収録のヒット曲。乾いたギターリフに乗せて歌い上げる。そしてアフリカンビートでアメリカ南部をも感じさせます♪そしてボートラ5曲(シングル曲など)がまた佳曲揃い。#11「can someone please direct me back to earth」のピアノ#聴いて真っ先に浮かんだのはエルトン・ジョンです。メロディも完璧でこれは売れてイイでしょ。#12「sometimes it's not enough」#13「great white lady」は共にレナード・スキナードを彷彿とするサザンロック直球#。特に#13は最高にグルヴィー!#14「ride the lightning」はジョージ・ハリスンを思い出してしまう陽気なギターやメロディ・ラインが最高な名曲。#15「higher than god's hat」も個人的に大好きな曲。グラムロックとサザンロックが混ざったような感じ。特徴のアフリカン・ビートも聴こえます◎。このアルバムが気に入ったので彼のパイ時代の総集編(所属バンドの音源含む)もゲットしましたがそちらはよりメロディアスでドリーミーでまさに60sな音。そちらも名曲多数で良いですよ。 スウェーデンのビートルズことトーゲスのシングル集。60sのビートルズ・フォロワーバンドの中では極上の部類。声を大にして「大好きです!」。何といっても若くしてオリジナルの楽曲の質が高い。#1「sleep little girl」は「Mr. Moonlight」のような甘いミドル#。デビューシングルに似つかわしくない地味目な曲ですがとても心に沁み入ります。#2「i'm going out」。このベスト盤は年代順じゃないので一気に後期のシングル曲に飛びますがこの時期はパーロフォン(ビートルズも在籍)へ移籍しさらに中期ビートルズ色を強めており非常にツボです。彼等らしい暖かさが感じられるミドルテンポの名曲ですがメロディは「Got To Get You Into My Life」からでしょうね!(ってレスリー・ゴーアのカヴァーだと後に知りました)#3「so many girls」は彼等の過渡期の#。ビートルズで言えばヘルプ〜ラバーソウル辺りでしょうかね。笛の音が物憂げなメロディラインをさらに引き立てます。ゾンビーズに近い感じと言えばいいかな?#4「forget him」はオールディーズなUSフォークロック的#。語りも入ります。サイケポップ#5「treat her like a lady」は大好きな曲。これも彼等の後期#。彼等の真骨頂もやっぱり67年サージェントの革変以降ですかね。作曲のクレジットが#2同様彼等じゃないのが気になりますが・・ホリーズに近いポップさがあります。必聴。マーヴィン・ゲイのカヴァー#6「i´ll be doggone」も若々しさ溢れるビート#に変身させていて大好き。初期ビートルズ#に近いと思って聴いてましたが音触りはリボルバー期のギターポップ#のほうが表現としては良いかも。サードシングルだった#7「don´t turn your back」はバディ・ホリーのような趣のフォーク・ロック#。フォーセール期のビートルズでしょうか。聴くたびに好きになって個人的にはリピート率の高い曲。#8「bloodhound」はブリティッシュ・ビートには付きもののR&B(オリジナルはラリー・ブライト)でコレもカッコイイ。#9「the one for you」も疾走感溢れる#。キンクスやフーに近いモッズ・ビート!いや〜イイね。#10「in my dreams」は本国ではヒット曲の多い彼等の中でも代表的な#(らしい)。親しみやすいメロディに優しいアコースティク・ギターの調べが◎◎。この辺はビートルズよりも上をいっている部分ですね。セカンドシングルである#11「i should be glad」はモロに日本のGS。すごく良い曲でツイン・ボーカルと12弦ギターが印象的。#12「every reindrops means a lot」はパーロフォン移籍1発目で彼等の変革期の佳曲。Aメロの暗めのメロディから一気にザ・ムーヴにも通じるフックの効いたサビへと繋がるギャップが◎なサイケポップです。ボートラは#13「hound dog」のカヴァー。これがキンクスそのまんま「long tall shorty」かと思った(笑)。ビートルズをはじめとした60sビートバンド、サイケポップバンド好きには間違いなくオススメのバンドです。今はコレよりももっとお得なベスト盤出てますので是非!! 人気のミュージカルから2001年に映画化された『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』のサントラ。性転換ロックシンガー、ヘドウィグの歌う怒りと切なさいっぱいの佳曲満載の名盤。ホントに70s前後のデヴィッド・ボウイ好きにはタマラナイですよ。監督兼ヘドウィグ役のジョン・キャメロン・ミッチェルが書いた歌詞がまた素晴らしいので是非確認してください・・っていうか映画を観れば良いですね。#1「tear me down」から問答無用のハード・ロック#。サウンドもさることながらやはり歌詞が素晴らしい。物語の中核を担う曲#2「origin of love」は超名曲。コレは全盛期のボウイに匹敵する。胸を締め付けられるメロディとメッセージが・・。余談ながらルーファス・ウェインライトがこの曲をカヴァーしてますがこちらもグッド!#3「angry inch」は大好きな曲。超テンション上がるエモーショナルなグラマス・ロック。歌詞はエグイですが。。#4#12「wicked little town」もREMの「everbody hurts」と「nightswimming」を掛け合わせたような切ないバラード。#4がトミーで#12がヘドウィグが歌います。#5「wig in a box」はエルトン・ジョンのようなピアノが印象的な#。モットやクイーンなんかの要素も入ってきてとてもツボな曲です◎◎。#6「long grift」も佳曲で70s色が強めのサントラの中で90s以降を感じさせるメロディ・ライン・・んーイイっ!。#7「hedwig's lament」は情感たっぷりのピアノの弾き語り#→→と流れるように一気にオルタナ感バッチリのパンク・ロック#8「exquisite corpse」に早変わり。劇中ではエンディングを飾る#9「midnight radio」がまた素晴らしい名曲。ジョン・レノンとデヴィッド・ボウイを足して2で割ったようなダイナミックなメロディに乗って突き刺さるメッセージ。これぞUKロックと言える#。この曲も「origin of love」並にカヴァーされているようです。#10「nailed」はグランジを超えてきたような軽めのアメリカン・ロック。今までの曲にが良すぎるので比べると及第点ってところ。#11「sugar daddy」は軽快なカントリー・ポップですがヘドウィグの声だとカッコ良さが増すポップ・ポップ♪少年のヘドウィグを踊らせた#12「freaks」は縦ノリのロック#。歌っているのは作曲を手がけたスティーヴン・トラスク。彼は元々バンドを演っていたようですがナゼ無名だったのか不思議。#13「in your arms tonight」も淡々と進むミドル#だけど聴くほどに良さが染み出てくる。ソウル・アサイラムとかあの辺が好きならピンとくるでしょ。と言うことで映画に触れずに感想書くのは難しかったですがアルバム単体としても逸品のグラムロック盤と言えます。是非とも聴いてみてください。映画も是非! 80年代にブレイクするビリー・スクワイア率いるパイパーの1st(1976年)。重厚感もなくキャッチーにもなり切れない70sハード・ロックバンド。とても中途半端な位置付けだったんじゃないかと想像はつきます。でも僕はこのファジーな感じはパワーポップに通じて嫌いじゃないです。#1「Out Of Control」はストレートなアメリカンロックで無理やりパワポで解釈すればラズベリーズ的とも取れますね。個人的には好き。#2「Whatcha Gonna Do」はイントロからギターが鳴る。そうそうトリプル・ギターなんだこのバンド!の割にはギター弱いぞ(笑)。曲的には#1同様に軽めのアメリカンロック。H/R毛嫌いしている方でも問題なく聴ける。#3「The Road」は初期ボストンにあるようなミドル#なのでとても心地よい。ビリーの声も味わい深くて◎。#4「Sail Away」はスピード感あるロックチューンだ、と思いきややはりギターソロが絡みテンポ・ダウン。メロディは耳障りがよくサビは伸びがあってやっぱ良いですね。でも6分超えは×だな。#5「Who's Your Boyfriend? (I Got A Feelin')」は文句なくマイ・ベスト#です。最高にポップで気持ちのよいパワーポップ#。シングルにうってつけだ。この曲が嫌いな人はいないでしょう。後にソロでも演っているようだ。#6「Telephone Connection」はいつものギターリフと追っかけコーラスを追加してキャッチーになったロック#。ラズベリーズやアートフル・ドジャーのようです。#7「The Last Time」はストーンズのカヴァーですがUSバンドらしくウェストコーストなサウンドでノリが良い。初期イーグルスやドゥービーブラザーズが好きな人もokでしょう。#8「42nd Street」は直球の70sアメリカンロック。軽めのエアロスミスってところでしょうか。人によっては飛ばしてよい曲かも知れません。#9「Can't Live With You, Can't Live Without You」はジョンレノンの演っていたブルースロックをもっと分かりやすくハードロック化したって感じでしょうか。さびはキッスぽくもあり。以上9曲。パワーポップと呼ぶには若干無理がありますがやっぱり通じる部分はあるので1度は聴いてほしいバンドであります。2ndはライノのパワポ・コンピ『Come Out And Play』収録の「Can't Wait」や個人的に大好きな「Bad Boy」もあってそちらも機会があれば(てか当たり前のように2in1のCDで聴けるはず)